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Diary 2023

2023/12/31 大晦日

今年初めに読んだ記事で、斎藤幸平氏の「脱成長コミュニズム」について、そういうことを言ったり書いたりするのは現実の社会を変えられないことの代償行為だ、というものがあった。

脱成長コミュニズムは政治のビジョンたりえるか?~斎藤幸平氏『人新世の「資本論」』をめぐって

その後、夏頃に実践の書「コモンの『自治』論」が発刊されたが、今年はその「現実社会を変えられない代償行為」という言葉がずっと引っ掛かっていた。
今年は地球が12万年で1番暑かった年と言われ、嫌でもシステムチェンジについて考えざるを得なかった。


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今年は若い世代の生活スタイルや考え方に多く接した1年だった。彼らは物事の見極めが早く、時間とお金を無駄にしない。自分も影響を受け、「昭和的」なものを少しずつ変えていった。今後も感度が高い人や、ミレニアル世代・Z世代(と括るのも良くないが)の意識をフォローしていきたい。


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坂本龍一の追悼記事を多く読んだ。来年以降もまだまだ新たな発見があると思う。
正統なヨーロッパ音楽・作曲技法を学び、袋小路に入った現代音楽のあと、道なき道を開拓していった。その素材として民族音楽を、手段としてシンセサイザーを取り入れた。シンセで作る音色は、坂本龍一がオペレータの藤井丈司に語ったとおり、生楽器と同じ音色であったとしても「伝統から自由」だった。
一連の活躍は、80年代広告文化や、その後21世紀までコンピュータ・シンセサイザの技術革新とシンクロしていて同時代的だった。
芸術新潮5月号と、ユリイカ12月臨時増刊号は保存版。



2023/08/14 12万年で一番暑い...

・こうなることは科学者は前から分かっていた。これは序の口。今後のことを考えれば「今年が一番涼しい」。
・永久凍土が解けると、熱を反射せず吸収するようになり、地面があたたまり、ますます溶ける悪循環。北極圏の温暖化のスピードは、世界平均の3~4倍。メタンが放出されるとますます温暖化が進む。
・ロシアには永久凍土が多くあり、研究者も多いが、ウクライナ戦争の制裁で研究者が協力できなくなった。北極圏のメタン放出量把握ができなくなった。
・日本は石炭火力発電を残し、アンモニアと混焼で動かそうとしているが、アンモニアを作る際に化石燃料を使う。CO2回収技術はほとんど実用化されておらず、夢の技術に過度な期待をかけ、今やるべきことから目を背けてしまう。炭素税額は足りない。
・水素火力、アンモニア火力は高くつく。日本はあえて高くつくやり方を選択している。調整電源としてならともかく、がばっと使うやり方ではない。

猛烈な熱波 12万年で1番暑い夏/“臨界点”超えで始まる気候変動とは?【7月25日(火)#報道1930】|TBS NEWS DIG



2023/06/16 怪物

「直接的な影響ではないかもしれないけれど、コロナ禍やSNSが大きな引き金となって、人々の視野が狭くなってきたような気がしています。..."怪物"を見つけて叩くということが、世界中の至るところで起こっている...民族や人種、思想信条…どこに線を引くかということが、ためらいなく行われるようになってきました。だから僕たちは、その線を消す作業をしないといけない...」

THE BIG ISSUE vol.456 スペシャルインタビュー是枝裕和



2023/03/08 Dumb Typeトークイベント

第59回ヴェネチア・ビエンナーレ国際美術展日本館展示「ダムタイプ|2022」トークイベントにウェビナーに参加。
キュレーター飯田志保子氏の進行が上手かった。

メモ...
・戦争が始まってしまった地球をどのようにとらえられるか(What is Geography? What is the Earth? といった1850年代アメリカの地理の教科書からのテキスト)
・図録のダミアン・レンティーニの解説が秀逸―dumb typeがリゾーム的、多元的、多様性があるという、ポストモダニズムの40年を駆け抜けた論考。解説者は日本語が読めないはずなので、浅田彰や長谷川祐子 の紹介を参考にしている。
・図録にレビューが入っているのはめずらしい。
・高谷氏は2004年にCape Farewellで北極圏に行ったとき、海で人の小ささを知った。インスタレーションでそのような経験ができれば面白いと思った。
・浅田彰はDumb Typeのメンバーか。
・テクノロジーと宗教的な(あるいは霊的な)ものとの関係について―数学的、物理的に大きいものに対する崇高な(sublime)感じはあるかも。


2023/02/12 「政治主義」と社会運動は対立するか

'社会学者の広井良典は、「緑の成長(Green Growth)」と「脱成長(Degrowth)」とは相互に異なる範疇にあるが、連続的な面をもっており、いずれをとるかにこだわるのは生産的でないとし、「たとえて言えば、それは“野党同士が互いの方針の違いにこだわり対立する結果、永遠に政権をとれない”状況と似ている 」と指摘している。'

議会政治と社会運動の連携について、興味深い論考。

脱成長コミュニズムは政治のビジョンたりえるか?~斎藤幸平氏『人新世の「資本論」』をめぐって


2023/01/25 今月は

15日以降、高橋幸宏の訃報記事、坂本龍一の誕生日1/17に届いたアルバム「12」のレビュー記事を沢山読んでいる。